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雑多な覚書と雑種のぬこ画像あり〼

最終更新日:2015年5月6日8476 Views

GIMPでメタルの作り方

GIMPでメタル系画像を作る方法を忘れないように覚書。今回はメタルのフォトフレームを作りながら解説。(作成日: 2009年3月17日 (火曜日) 03:33:08 AM)

完成画像と手順

完成画像

手順

  1. 灰色の長方形を作成
  2. HSV散乱を使いノイズを入れる
  3. 「幅1px」の選択範囲を作成
  4. 「幅1px」の画像を拡大
  5. メタル画像の完成
  6. フォトフレームの枠を作成
  7. アルファチャンネルについて
  8. メタル画像に質感を与える
  9. フォトフレームの背景を作成
  10. 影を付ける
  11. 写真を貼付け
  12. 金属に刻み込まれた文字を作成
  13. テキストからパスを作成
  14. 文字に濃淡を付ける
  15. 文字の下に反射光を付ける
  16. 全体のバランスを整える
  17. 完成

1. 灰色の長方形を作成

400×300 px のキャンパスを新規作成し、上下左右から 20px 内側にガイドを引く。
ガイドに沿って、360×260 px の長方形を選択範囲で指定し、灰色(#cccccc)で塗り潰す。

2. HSV散乱を使いノイズを入れる

塗り潰した部分の選択範囲を保持し、「フィルタ」メニューより「ノイズ/HSV散乱」を選択して出現した別ウィンドウにて「保存度」「色相」「彩度」「明度」を適宜指定する。
今回は「保存度:8」「色相:0」「彩度:0」「明度:10」の指定を行った。
ちなみに「色相」「彩度」の値を指定すると、カラフルなノイズが入る。
HSV散乱の結果、灰色の単色塗り潰しが、薄い灰色のドットが乱舞する画像に変わる。左図は800%拡大画像(原寸)。
薄い灰色のドットを引き延ばす事で金属のへアラインを再現するのが今回の要諦。ドットの明度が極端だったり、無彩色以外が混入すると金属らしからぬ画像になるので注意しよう。

3. 「幅1px」の選択範囲を作成

灰色に塗り潰した画像の適当な場所で「1px × 画像の高さ」を選択範囲で指定する。
「選択」メニューより「反転」を選び、指定した選択範囲を反転させて削除。

4. 「幅1px」の画像を拡大

再び選択範囲を反転させ、「1px × 画像の高さ」の選択範囲を指定した状態で、左にあるメニューウィンドウより「レイヤーや選択範囲を拡大・縮小させる」を選択。
拡大・縮小ウィンドウが現れたら「現在の幅」を長方形の幅である 360px に指定して「Scale」を押す。

5. メタル画像の完成

「1px × 画像の高さ」が引き延ばされ、うっすらとヘアラインが入った金属の質感を持つ長方形に変わる。


引き延ばされた画像は、従来のレイヤーから分離して「フローティング選択領域」になる為、右にあるメニューウィンドウの錨アイコンをクリックして元のレイヤーに貼付けるか、新規レイヤーアイコンをクリックして新規レイヤーに貼付ける。
矢印キーを使って貼付けた画像を元々の灰色長方形と同じ位置まで移動させる。

注意

HSV散乱で散りばめられたドットが引き延ばされた結果、金属のヘアラインと同じような効果に変わる事を利用したメタル画像なので、色やヘアラインの雰囲気を変えたいときは、コマンド+ z で戻って、気軽にやり直すといいよ(犬)。

6. フォトフレームの枠を作成

メタル長方形を選択範囲で指定し、「選択」メニューより「角を丸める...」を選ぶ。別ウィンドウで角丸の指定画面が出て来るので「半径:15」に設定し、「OK」を押す。
「選択」メニューより「チャンネルに保存...」を選び、選択範囲をアルファチャンネルに保存しておく。
角丸の選択範囲ができたら「選択」メニューより「反転」を選び、指定した選択範囲を反転させて削除。これで角丸長方形のメタル画像ができあがる。
長方形の上下左右にあるガイドから30px内側にガイドを引き、ガイドに沿って 300×200 px の選択範囲を作成後、「選択」メニューより「角を丸める...」を選ぶ。
別ウィンドウで角丸の指定画面が出て来るので「半径:15」に設定し、「OK」を押して削除。
削除後、「選択」メニューより「チャンネルに保存...」を選び、先程指定した選択範囲をアルファチャンネルに保存する。

7. アルファチャンネルについて

アルファチャンネルとは、画像を部分的に半透明にする場合や、指定した選択範囲を保存する場合などに使用される『マスク』と呼ばれるものである。かなり大雑把な捉え方だが、画像の透明度を司るレイヤーの一種と考えると理解が早いかもしれない。
今後の作業では、何度も外側の角丸長方形や内側の角丸長方形を呼び出すことになる為、アルファチャンネルに選択範囲を保存しておくと便利。

注意

GIMPの右にあるメニューウィンドウには「レイヤー」「チャンネル」「パス」「取り消し履歴」の4つのタブが並んでいるが、アルファチャンネルを司る「チャンネル」タブで作業をした後で次の作業を行う場合は、必ず「レイヤー」タブをクリックして作業するレイヤーを選択すること。
うっかり「レイヤー」タブへ戻らずに「ぼかし」「ノイズ」といった画像加工を行うと、アルファチャンネルに「ぼかし」「ノイズ」の加工を行ってしまう事になるので気をつけよう。

8. メタル画像に質感を与える

フォトフレームの枠をのっぺりした印象にさせない為、ハイライトと影を付ける。


右にあるメニューウィンドウの「チャンネル」タブから外枠となる長方形を指定した「選択マスク」を選び、「チャンネルを選択領域へ」アイコンをクリックし、角丸長方形(大)の選択範囲を作成する。
「レイヤー」タブに戻り、新規レイヤーを作成した後、下から上の方向に向かって「黒 → 透明」のグラデーションを指定する。

右にあるメニューウィンドウの「チャンネル」タブから内枠となる長方形を指定した「選択マスク」を選び、「チャンネルを選択領域へ」アイコンをクリックし、角丸長方形(小)の選択範囲を作成する。


「レイヤー」タブに戻り、グラデーションを指定したレイヤーを選択した状態で、角丸長方形(小)の選択範囲を削除。

「黒 → 透明」のグラデーションを指定したレイヤーの「不透明度」を適宜指定する。最後に画像全体のバランスを見ながらレイヤーの不透明度を修正するので、さしあたり 10〜30% あたりの適当な値を指定しておく。
「黒 → 透明」のグラデーションを指定したレイヤーの上に新規レイヤーを作成し、先程と同様に角丸長方形(大)の選択範囲を指定し、上から下に向けて「白 → 透明」のグラデーションを指定する。
「チャンネル」タブに戻って角丸長方形(小)の選択範囲を指定してから再び「レイヤー」タブへ戻り、選択範囲を削除し、レイヤーの不透明度を20〜40% あたりの適当な値を指定する。

9. フォトフレームの背景を作成

フォトフレーム全体に影を付ける為に、フォトフレームの背景となる角丸長方形(大)の選択範囲を指定し、濃いめの灰色で塗り潰す。

10. 影を付ける

先程作成したフォトフレーム背景の角丸長方形(大)と、フォトフレームの枠に影を付ける。
「script-fu」より「ドロップシャドウ」を選択し、影を付ける。今回の指定は、x:0、y:5px、ぼかし:10%、色:#000000、不透明度:80%で行った。

11. 写真を貼付け

写真を新規レイヤーに貼付け、フォトフレーム背景のレイヤーの上に配置する。今回はPublic-domain-photos.com で配布されていた猫写真を利用した。

12. 金属に刻み込まれた文字を作成

金属に刻み込まれたような雰囲気を持った文字を作成する。
まず、フォトフレームの枠の上部に文字を入力する。

13. テキストからパスを作成

文字入力後、左にあるメニューウィンドウの「テキストからパスを作成」ボタンをクリックする。

「テキストからパスを作成」ボタンをクリックすると、右メニューウィンドウの「パス」タブに文字と同じ形状のパスが作成される。

14. 文字の内側に影を付ける

金属に刻み込まれた文字に見えるよう、文字の内部に影を付ける。新規レイヤーを作成し「選択」メニューの「パスから」を選ぶと、先程作成した文字と同じ形の選択範囲が作られるので、上から下に向かって「黒 → 透明」のグラデーションを指定し、レイヤーの不透明度を適宜修正する。

パスを複数用意した場合は、右メニューウィンドウより「パス」タブを開き、希望するパスを選択してから「パスを選択領域へ」アイコンをクリックする。

15. 文字の下に反射光を付ける

文字の下側に反射光を追加する。
文字の下に新規レイヤーを作成し、先程と同じ手順で文字と同じ形の選択範囲を作った後、下から上に向けて「白 → 透明」のグラデーションを指定。レイヤーの透明度を適宜修正した後、レイヤーを下に1px移動させる。

左図は文字レイヤーの配置。文字レイヤーの上に影のレイヤー、下に反射光のレイヤーがある。

注意

文字を彫り込まれた金属板に光が当たると、文字の縁と内側に光と影が発生する。今回の場合は、フォトフレームの上から光が当たっている設定なので、文字の内側では上から下へ影が発生し、文字の一番下にはエッジの反射光が発生することになる。どの方向から光が当たるかによって、グラデーションの方向や反射光レイヤーの移動方向が変わるので、よく考えて設定しよう。

同様に、フォトフレームの枠の下にも文字を入力する。影の付け方やエッジの反射光も作成する。

16. 全体のバランスを整える

最後に、全体のバランスを見ながら、フォトフレームの枠のグラデーションや、レイヤーの透明度を適宜設定する。今回は全てのレイヤーでレイヤーモードを「標準」にしているが、他のレイヤーモードを指定することも可能。

赤丸の番号とレイヤーの不透明度
番号レイヤー内容不透明度
1フレーム下文字の影40%
2フレーム下文字の反射光100%
3フレーム上文字の影30%
4フレーム上文字の反射光100%
5フレーム上の白色グラデーション30%
6フレーム下の黒色グラデーション40%
7フレーム枠内側の影80%
8フレーム全体の影80%

17. 完成

できあがった画像を jpg 等で保存する。左図は原寸。


今回のような、ヘアラインが一直線になっているメタル画像は比較的簡単に作ることができるが、金属の表現方法は多彩であり、作成方法も一つでは無い。最近の流行はマットな質感なものが好まれるようで、いかにも無骨な金属然とした画像は流行らないようだ。

蛇足:メタル画像の種類について

Mac Safari のフレーム(200%拡大)

Mac Firefox のフレーム(200%拡大)

蛇足だが、Mac OS X 10.4.11 の Finder や Safari のフレームを観察すると、今回作成したような一直線のへアラインではなく、ヘアラインが所々で途切れており、中央から両端へ向かってうっすらと光が入っているメタル画像である事が分かる。


また、Mac OS X 10.4.11にて Firefox のフレームを観察すると、ヘアライン無しのグラデーションで、一見するとメタルのようだが、よく見ると高品質のプラスチックにも見える。一口にメタル系画像と言っても、ヘアラインの有無やグラデーションの加減で全く違うものになるようだ。
左図は両者の拡大画像だが、普段見落としがちなブラウザのフレーム一つでも違いがあり、各社の工夫が垣間見えて興味深い。メタル画像は存外奥が深いのかも知れない。

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