更新 2017.4.6 17:16閲覧 7789

LMDE 2のインストール後に最新版のNVIDIAドライバを認識させる方法

2017年3月にリリースされた、「LMDE2 (Linux Mint Debian Edition 2) “Betsy” 」をインストールしたところ、液晶モニタを認識せず、800×600のCRTだと言い張って収拾がつかない。
nvidia-0a.JPG
検索して調べた結果「mdm stopをかければ黒い画面になるから、そこでコマンド打てばOK!」ということだったが、実際は800×600の「七色の青春」が広がるだけであった。nvidia-0b.JPG
約二日ほど四苦八苦した末に「パッケージマネージャからビデオカードのドライバを入れて再起動し、にもかかわらずX11の起動に失敗して出現した黒画面より、旧ドライバを削除した後、新ドライバを入れればOK」といった感じに落着したので覚書。

0. 前提条件

OS
LMDE2 (Linux Mint Debian Edition 2) “Betsy”
Graphics Cards
GeForce GTX 660 Ti (NVIDIA)

1. 最新ドライバを入手する

  • NVIDIAのWEBサイトから、最新版のドライバをダウンロードする。
  • ダウンロードしたドライバをホームディレクトリ直下に置く。
  • ドライバを「1.run」とリネームする。

2. パッケージマネージャで「nvidia-driver」を入れる。

パッケージマネージャを開き、「nvidia-driver」をインストール。実際には極小画面の米粒文字に当たりをつけて実行した。

※蛇足

インストール中に「ロードした nouveau カーネルモジュールが衝突」というメッセージが出ることから、「七色の青春」の原因は、OSのインスコ時に nouveauグラフィックスドライバが入ることに起因すると判明。

カーネルオプションを書き換えることでも修正可能だそうだ。
nouveauグラフィックスドライバを無効にしてLinuxを起動するには? | Maya | Autodesk Knowledge Network

ちなみにnouveauとは、NVIDIAドライバをOSS化しようというプロジェクトのことである。

3. 再起動する。

パッケージマネージャのインストールが終わったら、再起動する。

4. 青い画面のメッセージに従って作業する。

下記メッセージが出現したら、「No」を選択する。

Failed to start the X server (your graphical interface). It is likely that it is not set up correctly. Would you like to view the X server output to diagnose the problem?

※蛇足

Google翻訳によると「Xサーバ(グラフィカルインタフェース)の起動に失敗しました。 正しく設定されていない可能性があります。 問題を診断するためにXサーバの出力を表示しますか?」と書かれている。

ちなみに、ここでの X server とは某鯖屋ではなく、モニタに映像を映し出すシステムのことであり、X Window SystemやX11とも呼ばれている。

X Window System - Wikipedia

5. MDMを再起動する

すると、下記メッセージが出現するので「OK」を選択する。

The X server is now disabled. Restart MDM when it is configured correctly.

※蛇足

Google翻訳によると「Xサーバーは現在無効になっています。 正しく構成されている場合は、MDMを再起動します。」と書かれている。

ちなみに、ここでのMDMとは、「mate display manager」のことである。
MATE (デスクトップ環境)  - wikipedia

6. 端末画面でコマンドを入力する

再起動後、黒い画面(端末)に切り替わるのでログインする。

インストールしたnvidia-driverをアンインストールした後、DLしたドライバに実行権限を与えて実行する。

sudo apt-get purge nvidia* chmod +x 1.run sudo sh 1.run

7. インストールを承認する

すると、「NVIDIA Accelerated Graphics Driver for Linux-x86_64 (XXX.XX)」という画面に切り替わる。下記メッセージが出たら、「Accept」を選択する。

Please read the following LICENSE and then select either "Accept" to accept the license and continue with the installation, or select "Do Not Accept" to abort the installation.

※蛇足

Google翻訳によると「以下のライセンスをお読みになり、「同意する」を選択してライセンスに同意してインストールを続行するか、「同意しない」を選択してインストールを中止してください。」と書かれている。

8. ドライバのカーネルモジュールをDKMSに登録

下記のメッセージが出たら、「Yes」を選択する。

Would you like to register the kernel module sources with DKMS? This will allow DKMS to automatically build a new module, if you install a different kernel later.

※蛇足

Google翻訳によると「カーネルモジュールソースをDKMSに登録しますか? 後で別のカーネルをインストールすると、DKMSは新しいモジュールを自動的に構築できます。」と書かれている。

※蛇足2

カーネルとはソフトとハードを繋ぐために必要なもの。白髪の男性ではない。
カーネル


DKMSとは、Dynamic Kernel Module Support の略で、新しく出たカーネルをインストールする際に、自動的にドライバを作ってくれるという優れモノ。
Dynamic Kernel Module Support
DKMSでドライバを自動ビルドする


要するに、「NVIDIAドライバのカーネルをDKMSに登録しておくと、OSのアップデートでカーネルが新しくなった時には一緒に更新しておくが、お前さんはどうする?」と言っている。

9. 警告が出ても気にしない

下記メッセージが出たら、「OK」を選択する。

WARNING: Unable to find a suitable destination to install 32-bit compatibility libraries. Your system may not be set up for 32-bit compatibility. 32-bit compatibility files will not be installed; if you wish to install them, re-run the installation and set a valid directory with the --compat32-libdir option.

※蛇足

Google翻訳によると「警告:32ビットの互換性ライブラリをインストールするのに適した場所を見つけることができません。お使いのシステムが32ビット互換に設定されていない可能性があります。32ビット互換ファイルはインストールされません。インストールする場合は、インストールを再実行してください。--compat32-libdirオプションを使用して有効なディレクトリを設定します。」と書かれている。

よく分からんが、64bit版ドライバに32bit版も同梱しているのだろうか? 今の所、この警告を無視しても動作に支障はない。

10. インストール開始

インストールが始まる。

11. Xの自動更新を設定

下記のメッセージが出たら、「Yes」を選択する。

Would you like to run the nvidia-xconfig utility to automatically update your X configration file so that the NVIDIA X driver will be used when you restart X ? Any pre-existing X configuration file will be backed up.

※蛇足

Google翻訳によると「nvidia-xconfigユーティリティを実行して、Xの構成ファイルを自動的に更新して、Xを再起動するときにNVIDIA Xドライバが使用されるようにしますか? 既存のX構成ファイルはすべてバックアップされます。」と書かれている。

12. できたよできた

下記メッセージが出たら、「OK」を選択する。

Your X configuration file has been successfully updated. Installation of the NVIDIA Accelerated Graphics Driver for Linux-x86_64 (version: XXX.xx) is now complete.

※蛇足

Google翻訳によると「あなたのX設定ファイルは正常に更新されました。 Linux-x86_64(バージョン:XXX.xx)用のNVIDIA Accelerated Graphics Driverのインストールが完了しました。」と書かれている。

13. 再起動

再び端末画面に戻るので、再起動のコマンドを入力する。

sudo reboot

14. grubの画面が出たよ!

15. モニタを認識したよ! 乙!!

16. 注意点

ちなみに、6でsudo apt-get purge nvidia*を忘れると、古いドライバを削除していないことになるので、7. の次に下記のような確認メッセージが出る。

The NVIDIA driver appears to have been installed previously using a different installer. To prevent conflicts, it is recommended either to update the existing installation using the same mechanism by which it was originally installed, or to uninstall the existing installation before installing this driver.

Please review the message provided by the maintainer of this alternate installation method and decide how to proceed:

※蛇足

Google翻訳によると「NVIDIAドライバは、以前は別のインストーラを使用してインストールされていたようです。 競合を避けるために、元のインストールと同じメカニズムを使用して既存のインストールを更新するか、このドライバをインストールする前に既存のインストールをアンインストールすることをお勧めします。

この代替インストール方法のメンテナーから提供されたメッセージを確認し、進める方法を決めてください:」と書かれている。

上記メッセージが出た時は、「Abort installation」を選択し、手順6からやり直す。

まとめ

NVIDIAドライバを認識させる方法は他にも色々あるが、本体書類を書き換えることに抵抗を感じるならば、今回の方法が確実な気がする。
最大のポイントは、最新のドライバをDLしてHOME直下に置いたら、分かりやすい名前でリネームしておくことだろうか。

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